日本ハムの3年目、金村尚真の「今季」はこの一言から始まった。
「開幕投手は金村君でいきたいと思います」
昨年11月末、本拠エスコンフィールド北海道でのファン感謝イベント。新庄剛志監督の突然の発表に何よりも驚いたのが金村自身だった。
「誰かなと思っていたらいきなり僕だった。心の準備もしていなかった」。直後のファンへのあいさつでは何度も言葉に詰まった。
昨季途中、中継ぎから先発に配置転換された。29試合に登板し、7勝6敗、6ホールド、防御率2・38。大卒2年目としては合格点だが、2桁勝利にも、規定投球回にも届いたことはない。
「(開幕投手は)チームを代表する投手のポジション。正直、僕でいいのかと思った」と明かす。
揺れる24歳の背中を押した…